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LRTK端末を使用したRTK基地局の設置マニュアル

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この記事は平均2分30秒で読めます
2025年3月5日 掲載
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RTK基地局の役割と重要性: RTK(Real Time Kinematic)測位では、基準となる基地局と移動局(ローバー)の2台のGNSS受信機が同時に衛星信号を受信し、その差分から誤差を補正することで、センチメートル級の高精度測位を実現します​。このとき基地局は既知の正確な位置に設置され、自身が受信した衛星データと位置情報をもとに補正情報を生成します。ローバーはその補正情報をリアルタイムに受け取ることで、単独測位では数メートルあった誤差を数センチ程度まで抑えることができます​。つまりRTK基地局は高精度測位の土台であり、基地局の有無と品質が測位精度に直結します。測量や建設、農業におけるマシンガイダンスなど、精密な位置決めが必要な現場では基地局の役割と安定運用が非常に重要です。

LRTKを使用した基地局設置のメリット: 従来は据え置き型の大型GNSS受信機や専用のデータコレクタ端末が必要でしたが、Lefixea社の提供するLRTKシリーズを用いればコンパクトな機器とスマートフォンだけでRTK基地局を構築できます​。

たとえばLRTK Proは直径10cm・高さ47mm・重量280gという小型軽量な2周波GNSS受信機で、バッテリーも内蔵しており三脚やポールに手軽に取り付け可能です​。設定もシンプルで、LRTK専用スマホアプリとBluetooth接続して電源を入れれば、あとは画面の指示に従って必要事項を入力するだけで基地局の設定が完了します​。

初心者にとってハードルの高かったRTK機器の設定が直感的に行えるため、専門知識がなくても短時間で基地局を立ち上げられる点が大きなメリットです。またLRTK端末は基地局・移動局の両方に転用できるため、1台で多用途に使い回せるコストパフォーマンスの良さも魅力です。さらにスマホの通信網やQZSS(みちびき)の補強信号を活用することで、従来より手軽かつ安定した運用が可能になっています​。

基地局の選定と設置方法

LRTK端末の設置に最適な場所の条件: 基地局としてLRTK端末を据える場所は、できるだけ周囲の見通しが良く電波状況の安定した環境を選びましょう。具体的には、上空を遮るものがなく水平線付近まで空が開けたオープンスカイ環境が理想です​。

建物の壁際や林のそば、高架下などでは衛星信号の受信強度が落ちマルチパス(反射)も発生しやすいため避けてください。近くに高圧送電線がある場所も電波干渉の恐れがあり不適切です​。

できれば既知座標点(公共基準点など)の近くや、長期間動かず安定した設置が可能な場所を選定するとベストです。例えば建物の屋上やしっかり固定できるポール上などが挙げられます。実際、農業分野では自宅屋根や倉庫上にアンテナを取り付けて自前のRTK基地局を運用している事例もあります​。

設置に必要な機材と準備: LRTK端末を基地局として設置するには、基本的にLRTK本体とスマートフォンがあれば動作しますが、安定運用のために以下の機材を用意します。まず、現地で端末を固定するための三脚または測量用ポールが必要です​。

一般的なカメラ用三脚でも代用できますが、風で倒れないよう丈夫なものを選びましょう。LRTK Proの場合はネジ穴で三脚に直接取り付け可能で、LRTK Phoneの場合は付属の固定具でスマホと一緒に三脚に装着できます​。

次に、電源の確保も重要です。内蔵バッテリーだけで運用する場合は事前にフル充電しておき、長時間運用する際はモバイルバッテリーやUSB電源を併用すると安心です。屋外で一日中基地局を動かす場合は、天候にもよりますがモバイルバッテリーでの追加給電や予備電池の用意を推奨します。さらに、補正情報をローバーに送るための通信手段も確認しておきましょう。LRTKは920MHz帯の特小無線モジュールを内蔵しており、端末間通信が可能です​。

必要に応じて同梱の無線アンテナを接続します(LRTK端末上部に差し込むタイプが多いです)。通信方式としてインターネット(Ntrip)を利用する場合は、基地局側スマホにモバイル通信環境(4G/LTE回線)があることを確認してください。最後に、設置作業前にLRTKアプリ(Android/iOS対応)をスマホにインストールし、端末とペアリングできる状態に準備しておきます。初めて使う場合はLRTKユーザ登録やアプリの基本設定(ログイン情報、使用する測位方式の選択など)も事前に済ませておくとスムーズです。

実際の設置手順: 機材と場所の準備ができたら、以下の手順で基地局を設置します。

  1. 三脚の設置: 基地局を据える位置に三脚を広げて立て、できるだけ水平になるよう調整します​。三脚の脚の長さを調整し、据え付け面が安定するようしっかり固定してください(脚がぐらつかないよう地面に押し付けます)。気泡水準器が付属している場合は水平を確認しましょう。

  2. LRTK端末の取り付け: 三脚の雲台や取付金具にLRTK端末本体を固定します。測量用ポールを併用する場合はポール先端に端末を取り付け、それごと三脚に据え付けます​。ネジ止め式の場合は確実に締め、アンテナ部分ができるだけ高く真上を向くようにセットします​。(必要に応じて端末付属のGNSSアンテナを取り付けます。LRTK Proは本体にアンテナ内蔵ですが、LRTK Phoneは一体型アンテナをスマホと接続します。)

  3. 無線アンテナの接続: ローバーに無線で補正情報を送信する場合、LRTK端末に付属の特小無線アンテナを装着します​。小型の棒状アンテナを端末の指定ポートにねじ込み、垂直に立てます(無線アンテナは垂直方向の通信性能が高いため)。これにより920MHz帯での通信準備が整います。

  4. 電源の確保: LRTK端末の電源をオンにします。LRTK Proなら本体の電源ボタンを長押し、LRTK Phoneならスマホに接続後にアプリ上で電源制御します​。内蔵バッテリーで駆動しますが、長時間運用時はここで外部電源に接続しておきましょう​。例えばAC電源が取れる場合は付属アダプターでコンセントに接続し、野外でコンセントが無い場合は12V程度のポータブルバッテリーにつないで給電します​。

  5. 基地局モードの設定: スマートフォンのLRTKアプリを起動し、端末とBluetooth接続します。接続が確立すると端末の状態がアプリ画面に表示されるので、基地局(Base)モードに切り替えて現在地を基準局として設定します。既知点座標が分かる場合はその値を入力し、不明な場合は「現在位置を基準局に設定」などの機能で数分間の測位平均値を登録します​。後者の場合、測位時間を長め(可能なら数分~1時間程度)に取るとより精度の高い基準局座標が得られます​。

  6. 補正情報配信の開始: アプリ上で基地局の補正データ配信を開始します。無線通信の場合、あらかじめローバー側と同一の無線チャンネルになっていることを確認した上で送信を開始します。インターネットを介して配信する場合は、指定のNtripサーバー(例:LRTKクラウドや社内Caster)に接続してストリームを配信します。LRTKアプリではボタン一つで補正データ送信が可能になっており、専門的な設定を意識せずとも基地局を運用できます​。

  7. 動作確認: 最後にローバー側で補正情報を受信し、RTK測位が正常に行えるか確認します。別のLRTK端末をローバーとして用意しアプリで移動局モードに設定するか、Ntrip配信の場合は対応する機器やアプリで補正情報を受信させます。ローバーの測位解が「Fix解(固定解)」になり、誤差数センチの結果が得られれば基地局設置は成功です。必要に応じて基地局の周囲を整理し、機材や配線が安全に配置されているか確認して作業完了となります。

以上が基本的な設置手順です。写真のようにLRTK Phoneを三脚に取り付けて基地局として運用することも可能です​。

コンパクトな端末でも安定して自律運用でき、高精度測位に必要な補正データを継続配信できます。​このように確実に固定された基地局から補正情報を送り出すことで、移動局は常に高精度な位置情報を得ることができます。

通信範囲の最大化

LRTK基地局の通信範囲を広げるポイント: 基地局からローバーへの通信は、無線方式であれインターネット方式であれ、安定して届く範囲を最大化する工夫が重要です。特に端末間無線(920MHz特小無線)を利用する場合、一般的に見通しの良い環境下で最大3~5km程度の通信が可能とされています​。この範囲を少しでも広げるには、まず基地局アンテナの設置高さを上げることが有効です。電波は見通し線上を伝わるため、地面から高い位置にアンテナを置くと障害物による遮蔽が減り、より遠方まで電波が届きます​。

実際、農地など広いエリアで使う場合は2~3m以上のポールや建物屋上に基地局アンテナを設置することで、電波到達距離の向上が期待できます。次にアンテナ自体の性能向上も検討しましょう。LRTK端末付属の無線アンテナは小型ですが、電波の送受信感度を高めたい場合はより利得の高いアンテナに変更する方法もあります(法律の範囲内で)。例えば基地局側に外付けの高性能アンテナを取り付ければ指向性や利得が向上し、通信エリアを拡大できる可能性があります。もっとも、920MHz帯の特定小電力無線は法律上出力が制限されているため、アンテナを変えても飛躍的な距離延伸は望めません。そのため基本はアンテナの高所設置と見通し確保が最大のポイントになります。

アンテナの種類と設置方法の違い: LRTKシリーズには用途に応じて異なるアンテナオプションが用意されています​。

標準の「通常LRTKアンテナ」はコンパクトさを重視したもので、スマホと一体化して手持ち測位やネットワーク型RTKに適した設計です​。

一方、「圏外対応LRTKアンテナ」はサイズが大きくなりますが、日本の準天頂衛星システム(みちびき)の提供するCLAS信号にも対応しており、携帯圏外の現場でも高精度測位を可能にする目的で使われます​。基地局として運用する場合、後者のアンテナを使用すれば携帯回線を使わず衛星補強信号で精度維持ができるため、山間部や電波の届かない工事現場でも安定した補正情報を得られるメリットがあります​。

アンテナ設置方法についても、据え置き型と移動型で多少異なります。基地局運用時には前述のように三脚やポールにしっかり固定し、水平・垂直を調整して設置します。対して移動局側(ローバー)では、ポール先端にアンテナ一体型のLRTKを装着し、測りたい点で静止させるか、もしくは人が持って移動しながら測量します。いずれの場合もアンテナの向き(天頂方向へ向ける)や装着の安定性に注意し、外れたり傾いたりしないようにします。特に基地局側は長時間同じ場所で動かない前提なので、確実に固定することが通信範囲と精度を維持するうえで重要です。

通信環境の最適化(干渉対策・障害物の回避): 基地局通信の品質を最大化するには、電波干渉を避けクリーンな環境を保つことも大切です。まず基地局とローバーの間にできるだけ障害物を置かない工夫をします。建物や地形で遮られると通信が不安定になるため、可能ならば基地局はエリアの中央か高台に設置し、ローバーとのあいだに高い建造物が入らないようにします​。

どうしても遮蔽物が多い場合は、ローバー側で基地局方向に近づいてから初期化するなど、距離と障害を減らす工夫をすると良いでしょう。また他の電波との干渉にも注意します。920MHz帯は工事現場の機器や他の特小無線機器も使用することがあり、同じ周波数チャンネルだと干渉し通信距離が落ちる可能性があります。LRTK端末同士を直接通信させる場合、アプリ設定でチャンネル変更が可能なら周囲で使われていないチャンネルに合わせてください。Wi-Fiルーターや高出力の無線機器を基地局近くで使用している場合、それらも停止するか離すことでノイズ源を減らせます。さらに基地局アンテナの近くに金属物や反射物があると指向性が乱れ通信にムラが生じることがあります。アンテナ周囲1m程度はできるだけ空間を確保し、金属板やフェンスから離して設置しましょう。総じて、「高く・離して・見通し良く」が通信範囲最適化の合言葉です。こうした対策により、LRTK基地局からの補正電波を利用できる範囲を可能な限り広げ、フィールド全域で安定してRTK測位を行えるようになります。
 

トラブルシューティング

通信が不安定な場合のチェックポイント: 基地局を運用する中でローバーへの通信が不安定になる場合、まずは物理的な要因をチェックします。基地局端末やアンテナがしっかり固定されているか、風などで位置がズレていないか確認してください(基地局アンテナが動いてしまうと補正情報にズレが生じ、正確な測位ができなくなります​)。

次に電源状況も重要です。バッテリー残量が少なくなっていると送信出力が不安定になることがあるため、バッテリー残量警告が出ていないかアプリで確認し、必要なら速やかに充電や交換を行います。また基地局とローバー間の距離が遠すぎないか見直します。運用範囲が当初の想定より広がっている場合、距離が通信可能範囲を超えていないか確認しましょう。高精度RTK測位にはおおむね10km以内の基線長が望ましいとされていますが​、無線の場合はそれより短い数km程度が現実的な上限です​。

ローバーがエリアの端にいて通信が不安定な場合は、一旦基地局に近づけて通信を再確立し、必要に応じて中継器の利用や基地局位置の再検討も視野に入れます。さらに、スマートフォンやアプリの状態もチェックしましょう。インターネットを介したNtrip方式の場合、基地局側・ローバー側ともスマホのモバイル通信が安定しているか確認します。電波状況が悪いとデータが途切れて測位が浮動解(FLOAT)になりやすくなるため、LTE回線の電波強度を確認し、必要あればスマホの再起動や電波の良い場所への移動を試みます​。

特小無線の場合も、周囲の干渉源を再確認し、チャンネル変更や送受信機の再起動で改善しないか試してみます(無線機器は再起動で通信状態がリセットされ改善するケースがあります​)。

以上のポイントを総合的に見直すことで、多くの通信不良は解消できるでしょう。

Fix解が得られない場合の対処法: 基地局を設置したものの、ローバー側でなかなか「Fix解」(整数固定解)が得られない場合、考えられる原因はいくつかあります。まず第一に基地局の位置情報設定を確認してください。基地局モードで運用する際、基準点の座標を正しく設定しないと補正計算に誤差が生じ、ローバーがFix解を解得できないことがあります​。特に基地局設置後にアンテナ位置を少し動かした場合などは、その分だけ座標にズレが生じていないか注意が必要です​。

もし心当たりがあれば、一度基地局モードを停止して改めて現在位置を測定・設定し直してみます。次に基地局と移動局の距離にも留意します。距離が離れすぎると誤差補正が追いつかず、固定解が得られず浮動解のままになる場合があります​。一般には数キロ~10km以内であれば高精度を保てますが、20km以上離れると大気誤差等でFixが出にくくなる傾向があります​(※一部では数十km離れていてもFixした例も報告されていますが、安定性の面で推奨できません)。可能であれば基線長を短くする、つまり移動局を基地局に近づけて測位することで問題が解消するか試します。三つ目の要因はGNSS受信状況です。ローバー側の衛星受信環境が悪いと、補正を受け取ってもノイズが多くFix解に至らないことがあります​。ローバーのアンテナ設置場所が上空を十分に視界に入れているか再確認し、必要なら移動させます。木陰やビルの谷間では衛星信号が弱くなりFixに時間がかかるため、開けた場所で十分な衛星数を確保してください​。

衛星の配置(ジオメトリ)が悪い時間帯には、一時的に浮動解になることもありますので、その場合は数分待ってみるのも手です。さらに補正データ形式の適合もチェックしましょう。LRTK基地局とローバーの間で、RTCMメッセージなど補正フォーマットが合っていないと解が安定しません。通常LRTK同士であれば自動的に適合しますが、他社製受信機と組み合わせている場合は、送信フォーマット(RTCМ 3.xなど)や測位モード設定を統一します。最後にLRTK端末・アプリのリセットも検討します。稀にソフトウェア的な不具合でFixしないケースも考えられるため、基地局側の端末とアプリを再起動し、再度接続・基地局開始を行ってみます。こうした対処法を順に試すことで、大抵の場合はFix解が得られるはずです。それでも改善しない場合は周囲の専門家や提供元サポートに相談するのが良いでしょう。

LRTKアプリの設定見直し: 上記のチェックでも問題が解決しない場合、LRTKアプリ内の設定を改めて点検します。アプリ上で基地局が正しく認識されているか(デバイス接続状況の表示確認)、基地局モードが有効になっているかを確認しましょう。特にLRTKアプリでは、基地局モード時にステータスが「Fix基準局」「RTK配信中」等と表示されるはずなので、もし「None」や「no RTK」などと表示されている場合は基地局動作が開始されていません​。

その際はモード切替えや接続設定を再度行います。またネットワーク型RTKを利用中であれば、Ntripのログイン情報やマウントポイントが正しいか再確認します。ユーザ名・パスワードの誤りや配信先アドレスの間違いでデータを取得できていないケースも散見されます。加えて、測位に使用するGNSS衛星の設定も見直します。LRTKアプリではGPS・GLONASS・Galileo・BeiDouなどの衛星を選択できますが、必要なものが有効になっているか確認します(一般に複数GNSSを併用した方がFixは速く安定します)。QZSSのCLASを使う場合は対応アンテナに交換し、アプリでCLAS受信モードに切り替えているかも要チェックです​。

さらに、アプリとクラウドの同期設定も確認事項です。測位データをクラウドに同期する設定にしていると大量のデータ通信が発生し端末に負荷がかかる可能性があるため、トラブル時には一旦同期をオフにして様子を見るのも一つです。最後に、アプリや端末のファームウェア更新情報にも注意しましょう。提供元から最新アップデートが出ている場合、既知の不具合が修正されている可能性があります。アップデート適用後に再度接続と設定を行い、正常にFix解が出るか確認してください。これら設定の見直しにより、LRTK基地局のパフォーマンスを万全な状態に整えることができます。

LRTKの活用と導入メリット

LRTKを活用することで得られるメリット: LRTKを用いたRTK基地局運用には、導入現場に多くの利点があります。まず設置・撤収の手軽さです。小型軽量なLRTK端末は持ち運びが容易で、必要なときにサッと現場に持ち込み短時間で基地局を立ち上げられます​。

従来の据置型装置のように大掛かりな据付工事や専門スタッフを要さず、現場の担当者自身で扱えるため機動力が高いと言えます。次に運用コストの低減も見逃せません。低価格ながら高精度なRTK基地局が実現できることで、個人や小規模事業者でも導入しやすくなっています​。

例えば農業分野では、これまで高額だったRTKシステムがLRTKの登場により手の届くものとなり、農家単位での基地局導入も可能になってきました​。

また、LRTKはクラウドサービスやスマホアプリと連携する設計になっているため、データ活用の幅が広がる点もメリットです。測位データや現場写真をリアルタイムでクラウドに同期し、オフィスのPCで即座に確認・共有するといったことも簡単です​。

実際、LRTKアプリの「同期」ボタンを押すだけでその時の測位情報や記録写真がクラウド上のPCに即座にアップロードされ、事務所から現場の様子を把握できるようになっています​。

これにより現場担当者とオフィス側で情報を共有しながら作業を進めることができ、業務効率の向上につながります。さらに、LRTK端末は基地局モードだけでなくローバーモードでの活用も可能なため、一人の作業員が1台のLRTK端末とスマホを持てば、そのまま1人で測量や点検作業を完結できる点も大きな強みです。例えばLRTK Phoneを用いれば、測りたい地点で端末をかざしてボタンを押すだけで高精度位置を取得しクラウド保存、写真記録まで一連で行えるので、これまで複数人が必要だった作業を一人で効率的にこなせます。総じて、LRTKの活用は高精度測位の民主化と言える効果をもたらし、導入現場の生産性と利便性を飛躍的に高めてくれるでしょう。

建設業界でも、ある測量会社はLRTK Proを導入して現場ごとに即席の基地局を設置し、重機のマシンガイダンスや丁張り設置の高精度化に活用しています。従来は重い測量機を持ち歩いていた現場でも、LRTKならバックパックに収まるサイズで運べるため、山間部の工事でも高低差のある現場でもフットワーク軽く測量ができるようになったといいます。

別の事例では、大学の研究チームがLRTKを使ってドローン測量を行い、自前の基地局と組み合わせることで高価なGPS機材を借りずに精密な空撮データを取得することに成功しています。これらの事例は一部ですが、低コストRTK基地局の登場により個人や小規模団体でも独自に高精度測位環境を構築できるようになってきたことが分かります​。LRTKはその代表的なソリューションとして、農業・建設・測量・インフラ点検など幅広い現場で導入が進みつつあります。

LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

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